九州・嬉野温泉に新設された日本語学校が地域の人手不足解消に期待

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九州・佐賀県嬉野温泉の老舗旅館内に日本語学校が開校
2025年5月15日、佐賀県嬉野市の歴史ある旅館「渡屋別荘」に、海外からの若手大学卒業生を対象とした日本語学校「ICA嬉野スクール」が開校しました。
この学校は、日本の有名な美肌の湯として知られる嬉野温泉の地に設けられ、学生たちは約2年間にわたり日本語を学びながら、地元旅館や関連施設でのアルバイトやインターンシップを通じて実践的な経験を積むことができます。🏯
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この取り組みは、東京を中心に日本語学校を運営するICA(国際会話アカデミー)が設立し、地域の人手不足解消や観光業の活性化を狙いとしています。
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老舗旅館の宴会場を活用した学習環境
渡屋別荘の旧宴会場が教室、図書室、職員室、看護室などの学習施設として改装されており、2024年10月に文部科学省の認可を受けて開校されました。
宿泊施設内に教育機関が設置される例は国内でも珍しく、地域と教育が融合した新しいスタイルとして注目されています。🏫
初年度の学生構成と授業内容
2025年度の入学生は40名で、年齢は21歳から35歳まで。内訳はネパールから20名、パキスタン16名、バングラデシュ2名、ウズベキスタンとインドから各1名となっています。📋
学生たちは平日毎日4時間(午前・午後の2部制)日本語の授業を受け、職場でのスムーズなコミュニケーションに必要な言語スキルを身につけます。
💼 テーマ | 内容 |
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ビザの特例 | 特別な在留資格が認められれば、学生は週最大28時間まで地元の旅館などで働くことが可能。 これにより、学びと仕事の両立ができ、日本文化の実践的理解と観光業スキルの向上が期待される。 |
入学式の様子と校長の激励メッセージ
2025年4月25日に開催された入学式では、40名中18名の学生が現地で参加し、一人ひとりが地域の関係者に自己紹介を行いました。
ビザの都合で参加できなかった学生はオンラインで式に参加しました。🎥
校長の中野裕子氏は学生たちに向けて、「日本語や文化を学びながら地域の人々と友達になり、皆さんの新しい色を見つけてほしい」と温かい激励の言葉を贈りました。🌈
学生代表の決意表明:ネパール出身グルング・プリティさん
35歳のネパール出身学生、グルング・プリティさんは、「日本の文化や歴史、芸術に興味があり、良い会社で働くことが夢。
多くを学び、夢に向かって努力したい」と力強く抱負を語りました。🎯
渡屋別荘の多角経営と地域活性化への挑戦
渡屋別荘は約66,000平方メートルの敷地に100室以上の客室を有する老舗旅館で、1950年創業の歴史を持ちます。
近年では改装した客室を企業のサテライトオフィスとして貸し出すなど多角的な経営を行い、2020年4月に始まったこの取り組みは新型コロナウイルスによる緊急事態宣言とも重なり全国的に注目を集めました。🏨
旅館社長・小原義元氏のメッセージ
入学式に出席した渡屋別荘代表取締役の小原義元氏は、「不安や期待があると思うが、地域とスタッフが皆さんを支援する。
学びながら新しい地域経済を創出できれば、皆さんの母国にも明るい未来が輝く」と述べ、全国展開への意欲も語りました。✨
地元嬉野市の協力と将来展望
嬉野市は2024年11月に学校運営母体の関連企業で人材派遣を手掛けるリンクスタッフ社と連携協定を締結。
市長の村上大輔氏は「海外からの観光客増加を受け、高度なスキルを持つ皆さんが日本語を学び、地元観光業の改革者となることを期待している」と歓迎の意を示しました。🌍
まとめ:地域と連携した国際人材育成の新モデル
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佐賀県嬉野温泉の老舗旅館内に日本語学校が開校
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海外若手人材が2年間学びながら地元旅館等で働く仕組み
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学生は多国籍、週28時間の就労が許可され実務経験を積める
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旅館側や地元自治体の協力で地域の人手不足解消と観光振興に寄与
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地域と教育が融合した新たなグローバル人材育成モデルとして期待
用語解説
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嬉野温泉:佐賀県にある美肌の湯として名高い温泉地。
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ICA(国際会話アカデミー):東京を中心に日本語学校を運営する教育機関。
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サテライトオフィス:本社以外の支社や出張所として使われる小規模オフィス。
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リンクスタッフ:学校運営母体の関連企業で人材派遣を行う会社。